母校
自転車での帰り道に小学校の校舎が見えた
あの窓から私は何を見たつもりでいたんだろう
あの窓から見えたものはカメラでも映るものだった
広すぎると思っていた校庭はちっとも広くなかった
毎日朝の挨拶をしてくれた先生の気を知らなかった
やっぱり私は目が悪いからなのかな
いや、そんなことは関係ない
見ない方が幸せだって、もう気づいていたんだろうな
卒業してだいぶ経った今だけど
卒業した次の日にはおめでとうの文字も消されて
その一か月たたないうちにきっと別の子たちが
その黒板を使ってる
変わるものばかりだし、目に見えないなんて複雑すぎるし
私の住んでる世界はいつまで経ってもこの世界には
敵わない